テクノロジ
AUTOSAR規格
AUTOSAR(AUTomotive Open System ARchitecture)は、多数の自動車メーカー、サプライヤ、ツールベンダ、および半導体企業が協力して車載電気/電子(E/E)アーキテクチャの オープンな業界標準を策定するアライアンスです。この作業のもう1つの重要な側面は、複雑化する車載エレクトロニクスの管理方法を見つけることです。その 目標は、将来の自動車における有効性と安全性、ソフトウエアアップグレード/アップデート、および保全性などの要件を満たし、さらに機能を統合および移植 するための拡張性と柔軟性を向上させることです。
AUTOSARの利用効果
車両電気/電子(E/E)アーキテク チャの業界標準であるAUTOSARには、アプリケーション機能と基本的なシステム機能の間で通信を行うための通信インターフェースの仕様が含まれていま す。これらの仕様では、さまざまな機能をソフトウエアコンポーネント(SWC)として個別に開発する手法をサポートしていますこれにより、複数の機能を組 み合わせて1台の電子制御ユニット(ECU)を作成する作業、および複数のECUを統合する作業が容易になります。また、すでにチェック済みのソフトウエ アコンポーネントを簡単に再利用および相互利用することが可能なので、開発とテストの工数を削減できます。
AUTOSARの使用
単 独のECUおよびネットワーク化されたECUのどちらも複雑化しているため、自動車メーカーでは機能の開発を複数のサプライヤに分散することがよくありま す。自動車メーカーは、開発元にAUTOSAR SWC記述XMLファイルを提供します。このファイルには、 アプリケーション、アクチュエータ、およびセンサソフトウエアコンポーネントとこれらを接続する通信インターフェースが含まれています。これらのインター フェースは、開発プロセスの後半で行われる機能の統合を単純化します。システム記述、ソフトウエア記述、ECUコンフィギュレーションファイルをエクス ポートしてやり取りすることで、自動車メーカー側とサプライヤ側の両方で関与しているすべての開発者が、システム構造についての知識を共有できます。この 結果、ECUに組込まれているソフトウエアについての理解が深まります。これは開発プロセスの全段階で役立ちます。
dSPACEのAUTOSARへの取り組み
dSPACEは、2004年4月にプレミアムメンバーとしてAUTOSARに加盟し, アー キテクチャとその仕様の定義および開発に取り組んでいます。新しいdSPACE製品では、これらの仕様をすでにサポートしています。これらの製品は dSPACEのツールチェーンにシームレスに統合でき、開発プロセスをAUTOSAR 規格にスムーズに適応させることを可能にします。dSPACEの量産コード生成ツールTargetLink®は、AUTOSARソフトウエアコンポーネント に対応した機能動作のモデル化とコード生成をサポートしています。dSPACEのアーキテクチャモデリングおよびシミュレーションソフトウエア SystemDesk®は、AUTOSAR準拠のECU開発をサポートしています。これには、AUTOSARランタイム環境(RTE)の生成も含まれます。 また、RTI AUTOSAR Packageを使用することにより、Simulink内で既存のAUTOSARソフトウエアコンポーネントをシミュレートしたり、後でdSPACEリア ルタイムハードウエア上でこれらを使用したり実行したりすることができます。
テクノロジの詳細
AUTOSARシステム
SystemDeskでは、コンポーネントベースのアプローチを採用し、開発の最初からシステムの設計を行 うことが可能になります。AUTOSARシステムには、システムトポロジ(ECUおよびバス)や、ソフトウエアアーキテクチャ、およびECU上のSWCと データ要素のネットワーク信号へのマッピングなどが含まれています。システム記述や、そこから抽出したデータをエクスポートしてやり取りすることで、自動 車メーカーとサプライヤのすべての開発者が、システム構造についての知識を共有できます。この結果、ECUに組込まれているソフトウエアについての理解が 深まります。これは開発プロセスの全段階で役立ちます。また形式的な仕様には、アーキテクチャのエラーを少なくする、曖昧さを排除した記述が含まれていま す。.
AUTOSARソフトウエアコンポーネント
TargetLinkおよびSystemDeskは、 AUTOSARソフトウエアコンポーネント記述ファイルのインポートとエクスポートをサポートしています。SystemDeskを使用すると、 AUTOSARソフトウエアコンポーネントで構成されるソフトウエアアーキテクチャを新規に設計したり、既存のコンポーネントを統合することができます。 SWCにはアプリケーションの関数コードが含まれ、互いに独立して開発することができ、またECUとも独立して開発できます。これらのソフトウエアコン ポーネントの機能動作をモデリングするために、dSPACEではTargetLink AUTOSAR Moduleを提供しています。このモジュールを使用すると、モデルベース設計をAUTOSARに準拠した量産コードの形式で直接実装することができま す。AUTOSARに準拠した開発のサポートにより、さまざまな機能を1つのECUに統合する作業が単純化されます。SystemDeskは任意の AUTOSAR準拠ツールと組み合わせて使用できるため、標準化されたベーシックソフトウエアが保証されます。
AUTOSAR記述ファイルによる情報交換
自 動車メーカーは、ECUの開発をサプライヤに依頼するとき、機能、入出力、アプリケーション、ソフトウエアコンポーネント、およびサプライヤが準拠する必 要があるインターフェースを指定します。SystemDeskを使用してAUTOSARテンプレートをインポートおよびエクスポートすると、自動車メー カーとサプライヤ間および社内での情報交換を単純化できます。これらのAUTOSARテンプレートには、SWC、ECU設定、およびシステムの、構造、イ ンターフェース、および内部的な動作についての情報が含まれています。
AUTOSARリリース
| Product | AUTOSAR 2.0 | AUTOSAR 2.1 | AUTOSAR 3.0 | AUTOSAR 3.1 | AUTOSAR 3.2 | AUTOSAR 4.0 | |
| SystemDesk | 3.1 | - | - | Yes | Yes | Yes | - |
| 3.0 | - | Yes | Yes | Yes | Yes | - | |
| 2.1 | - | Yes | Yes | Yes | - | - | |
| 2.0 | - | Yes | Yes | - | - | - | |
| 1.1 | Yes | Yes | - | - | - | - | |
| 1.0 | Yes | - | - | - | - | - | |
| TargetLink | 3.3 | - | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes |
| 3.2 | - | Yes | Yes | Yes | - | - | |
| 3.1 | - | Yes | Yes | Yes | - | - | |
| 3.0.1 | Yes | Yes | Yes | - | - | - | |
| 3.0 | Yes | Yes | - | - | - | - | |
| 2.3.1 | Yes | Yes | Yes | - | - | - | |
| 2.3 | Yes | Yes | - | - | - | - | |
| RTI AUTOSAR Package | 1.3 | - | Yes | Yes | Yes | - | - |
| 1.2 | - | Yes | Yes | Yes | - | - | |
| 1.0 | - | Yes | - | - | - | - | |
接続と連携
SystemDesk、TargetLInk、およびRTI AUTOSAR Packageと、dSPACEハードウエアおよびAUTOSAR ECUとの接続と連携
製品情報
- 開発プロセスの全体にわたる包括的なサポート
- dSPACEツール間の緊密な相互作用
- ソフトウエア開発を簡素化するのに役立つグラフィカルなインターフェース
- サードパーティ製ツールとの連携
dSPACE ツールを使用してAUTOSAR準拠のECUソフトウエアを開発する場合は、包括的な自動車開発ソリューションが利用可能です。SystemDeskおよ びTargetLinkを使用すると、単一のECU、およびECUとバスで構成されたネットワーク全体をゼロからモデル化することができます。新しい RTI AUTOSAR Packageでは、ネイティブでCベースのAUTOSARソフトウエアコンポーネントをMATLAB®/Simulink® 環境に統合して、dSPACEリアルタイムハードウエアに実装することができます。これにより、ラピッドコントロールプロトタイピングにAUTOSARソフトウエアコンポーネントを使用することが可能になります。
AUTOSAR準拠のECUソフトウエア用開発ツール
| 製品 | 説明 |
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| MATLAB/Simulink環境内およびdSPACEリアルタイムハードウエア上での既存のAUTOSARソフトウエアコンポーネントのシミュレーションと検証 |

